今週の『光る君へ』は高御座セ◯クスこそ、台詞で片づけられたものの、初夜で緊縛プレイとか更にヤベー性癖を披露してきた花山天皇に草生えました。Nice boat. Nice takamikura. あまりにもナチュラルな表情で嫁の手を縛り上げる花山天皇を見るに、あれはプレイではなく、貴族社会の初夜の秘伝の儀式の可能性も微レ存。詳細を御存知の方、おられましたらご教授プリーズ。
とはいえ、五節の舞のヴィジュアルの美と三郎の正体バレを除くと大きな動きはなかったので、今週の感想はお休み。個人的には、
まひろ「謝ってよ! この人(三郎)は貴方に間違われて獄に入れられたのよ!」
と直秀を詰るシーンは『いや、お前がテキトーに三郎を指さしたのが悪いんじゃん』と突っ込んでしまいました。前回今回の女子会でのKYっぷりに加えて、ナチュラルに都合の悪い記憶を改竄するまひろさん、マジやべー奴。久々にゲッスいヒロイン大河が拝めるか? そういや、今回もまひろマッマが串刺しにされるシーンが挿入されました。これ、最終回までに何回リピートされるか興味がある。『SEED』のニコルやトールも真っ青やで。
そんなワケで(超強引)今週は先日封切られた劇場版『ガンダムSEED』の感想をやります。今回は完全ネタバレの記事なので、未視聴の方はここから先へは進まないようお気をつけ下さい。
シュラ・サーペンタイン「こ、こんなくだらねーことッ! インフィニットジャスティスを操縦していたのは……チクショウ! アスラン・ザラではなくッ!」
お前か、カガリ・ユラ・アスハ!
カガリ・ユラ・アスハ「YES! YES! YES!」
相手の思考を読み、操る能力を持つアコードへの対処として、承太郎パイセンがダービー弟にカマしたのと同じイカサマをやってのけた我らがヅラさん。直前までキラのフリでストフリを操縦するという、ファンの代わりに八番艦の指揮を執ってフォレストを騙したマリシーユを思わせるペテンを使っていたので、心理的効果も二倍ニバ~イ。
一方、シンは頭を空っぽにして戦った。
こちらもこちらで読心術系異能力者相手のセオリー戦法。『種運命』ん時に相羽さんとこのブログのコメントで書いたように『馬鹿は強し!』ですが、元々、オツムがよろしくないシンの場合はアスランの狡知な奸計と比べると『一方、ロシアは鉛筆を使った』みたいなジョークに近い可笑しみを覚えます、覚えない?
それにしても、本作ではブラックナイツ相手にほぼズゴックで無双&ファウンデーションの陰謀を看破ともう全部アイツ一人でいいんじゃないかなみたいな大活躍を見せたアスラン。『種運命』でヘタレ、コウモリ、豆腐メンタル、ヅラと散々にブッ叩かれていた反動でしょうか。本作ではキラが大概ヘタレの極みであった分、相対的評価も爆あがりですね。尤も、キラを修正するシーンでの叱責や説諭の8割はアスラン本人にフラッシュエッジビームブーメランがブッ刺さっているのと、上記のシュラ相手の心理フェイントで思い浮かべたカガリの全裸キス妄想&焼け木杭に火がついたかのようにカガリと守り石を見せ合うシーンがブッちぎりにキモかったのも事実。変態のほうの石田彰キャラの面目躍如ですね。メイリンはどうなってしまうんや……。
さて、本編放送から20年越しに漸く公開された、恐らくは完結編と思しきSEEDの劇場版。正直、本編放送からあまりにも時間がかかり過ぎたこともあり、冬季シフト&決算&確定申告の立て込む時期に無理に見に行かなくてもいいかなと思っていましたが、折よく休みが取れた&ヘタにネタバレ喰らったら相応にヘコむくらいには思い入れがある作品なので、ササッと鑑賞して参りました。内容を簡潔にまとめると、
仕事に対する理想と現実の狭間ですれ違いの倦怠期に突入中の夫婦がNTR未遂と吊り橋効果で再び合体&燃えあがった勢いのままラブラブ全裸リゾートに出かける話
です。え? 間違っている? だって、SEED本編のOPでよくやっていた謎の全裸描写の回答がラストシーンで描かれるとは思わんじゃん? 210%後付け設定だろうけど、20年越しの伏線回収とか滅多に見られるモンじゃあありませんよ。その一点だけでもチケット代のお釣りが来るというものです。他にもバトルシーンは押し並べて面白く、ノイマンの『コイツはもうコーディネイター枠でいいだろ』と思わせる神操舵とか、敵の防衛ラインを強行突破したあとに置いてきたトラップで大打撃を与える作戦名が『バジルール』とか、デュエルとバスターがミーティアと合体するとか、またしても大出力ビームを弾き返してしまうムウ・ラ・フラガさんとか、SEED世代には堪らんシーンの連続なんよ。飛び抜けてエグかったのはラストバトルのシン。ミラージュコロイドを応用した分身まではまだ判るのですが、分身が分身のまま複数の敵を別々の攻撃手段でほぼ同時に撃墜するとか、いい意味で頭がおかしいシーンで変な笑いと感動に襲われました。これ、絶対にスパロボに導入されるよね。多分、気力140以上の全体攻撃枠。ストフリもプラウドディフェンダーという合体機体でキラとラクス二人分の精神コマンドを使えるようになりそうです。マイティーストフリ、無敵過ぎるやろ。SEED世界の再構築の作品としては虎さんの出番が殆どなかったことくらいしか不満点はありません。
ただし、エンタメとしては90点をつけられるとはいえ、TVシリーズの回答や完結編としての評価は10点くらいですね。総合平均で50点。種&種運命が掲げたメッセージって『集団の意思決定に盲従するな』『自分の生き方は自分で選べ』『自由は命懸けで勝ち取れ』という2000年代初頭に一つのブームを迎えた価値観であり、それに対して『種運命』で議長さんが、
デュランダル「せやかて、一定の生活水準と平和が半永続的に保障されるんだったら、人類は自主的な意思決定よりも完全管理社会を選ぶやろ?」
というドチャクソ意地悪な命題を池田秀一ヴォイスで発して、我らがキラさんは『知るかボケェ、ワイは滅びを覚悟で自由への覚悟を背負って戦い続けるんじゃ!』とジェネリック原作ナウシカみたいな捨て台詞を叩きつけたのですが、TVシリーズではアスランのヘタレっぷりとシンの闇落ちを描くのが精一杯で、キラの言う覚悟の具体的な内容は提示されないまま、劇場版の話も御破算になる寸前まで追い込まれた挙句、今日に至った訳です。そんなこんなで今回の劇場版では上記の議長の命題に対するキラの回答は如何なるものかを求めていたのですが、本作で描かれたのは、
だって、好きな相手と結婚出来ない世界なんてイヤじゃん?
という『え? そっち?』という返答。もう少しこう……何というか……理論的なモノというか、それなりのロジックを期待していたのですが、これでは好きな相手と結婚出来ない世界に嫌気が差してデスティニープランをブチあげた議長のネガポジやないですか。或いは『種運命』放送後の余韻が残っている間に提示されたら、その勢いでアリの結論であったかも知れませんが、実際は現実の世界で20年の歳月が経過しており、その間に物語の読み解きや社会の価値観も変容している。個人レベルの決断よりも経験則と集合知による判断が総体的に多くの人を救うことを見せつけられている現代において、作品の価値観が色褪せてしまった&その時間的落差を補う回答が『愛だろ、愛』というのはヒョーシ抜けにも程があるといいますか。
それと、キラもラクスも前半で『どんなに頑張っても世界は平和にならない』という今更そこに悩むんですかというネタに引っ掛かって時間をロスしたのが痛いよなぁ。正直、そのネタってTVシリーズで散々やり尽くした話であって、種運命の最終回改訂版でのガンギマリ独裁者みたいなラクス様の雰囲気からして、その程度の悩みなどいい意味でも悪い意味でもスデに克服していると思っていたのになぁ。これ、荒木飛呂彦センセが自著で述べておられたように続編で主人公が前作と同じ悩みでモタつくのって創作で一番嫌われるパターンなんですよ。悩むにしても別の方向性で悩んで欲しかった。
まぁ、メッセージ性はゼロだけどファンが求めるものに応える点ではクッサい台詞も含めて花丸満点というところで、数年前に話題になった『CITY HUNTER~新宿プライベートアイ~』に近い作品と言えると思います。変にTVシリーズの回答とかを求めるよりも、本編のダイジェスト版を見たあとで気楽に楽しむ新作劇場版として捉えるのが吉かと。クッサい台詞が気になるくらいで、充分面白いからね。大事なことだから二回言いました。それとラクスがエッロい。今回の乳揺れ当番は彼女でした。アークエンジェルの湯で見た時よりも二回りはデカくなっとる。ついでに尻もデカかった。スパロボのカットイン演出はチチとシリのどちらを選ぶか、スタッフは迷うだろうな。