エラム「……私が……賊を……目的の場所へ案内してしまった……」
魔導士の囮にされて、ヴァフリーズの密書を奪われてしまい、恰も原作最終巻を読んだ読者の如き絶望のズンドコに叩き落されたエラム。少しネタバレになりますが、奪われた密書はナルサスが魔導士を誘き出すために用意した真っ赤な贋物なので、取り敢えずは大事に至りません。尤も、魔導士の囮にされたと思っていたら、実は自分を囮に使っていたのは主人のナルサスであったのは、それはそれでエラムにはショックでしょう。魔導士に騙されたうえ、ナルサスにも欺かれていたと知ったら、暫く立ち直れないのではないでしょうか。『軍師を目指すのであれば、身内の言葉も疑ってかかれ』というナルサスなりの愛の鞭かも知れませんが、上司の命令を頭から疑ってかかる心構えでは、イザという時の命令伝達に支障を来すように思います。それほどのリスクを背負ったドッキリの報酬が魔導士の腕一本。ナルサスにとっては些か効率の悪い計略に終わったようです。まぁ、腕一本失ったうえ、贋物の密書を掴まされたサンジェが一番可哀相ではあるのですが。
サンジェ「尊師……尊師……! 密書はたしかに手に入れました。直ちにエクバターナへお届けいたしますぞ……!」
と意気揚々と帰還したものの、いざ、封を開けると『ハズレ』とか書いてありそう。何かバラマキクイズみたいな密書だな。そんな今回のポイントは2つ。白い悪魔が来襲しているので、時間取れないのよ~。
1.藤〇竜也ではない
ギスカール「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛ !゛!゛!゛!゛!゛」(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )
ボダンに破壊された用水路の修理が遅々として進まないうえ、労役を嫌った将兵の脱走まで頻発するという事態にプッツンしちゃった王弟殿下。流石に漏らしていないとは思いますが、何もかも投げ出して楽になってしまいたいという心境には違いないので、精神的には既に漏らすことを許容しているといえなくもありません。あとは身体が正直になるのを待つだけですね。
脱走したルシタニア兵は『こっそり国に帰ってしまおう』と話していましたが、地元に戻ったら、脱走の罪を問われたりはしないのでしょうか。尤も、ルシタニアは動員兵力の割に土地が貧弱で、法整備やインフラも不充分な御国柄ですから、戸籍調査はザル同然なのかも知れません。分不相応な占領地を持った国は大抵の場合、抱え込んだ国土を保持できずに自滅するのは古今東西の歴史の鉄則ですが、ルシタニアも例に漏れないようです。
2.逆スケキヨ的な?
サンジェ「~~~~~~!(ビグンビグン
ナルサスに左腕の肘から下を持っていかれたサンジェ。切断面も腕のド真ん中に骨という類の漫画的な表現ではなく、尺骨と橈骨の二本がリアルに描かれている分、なかなかにエグイ構図になっていました。グロ注意! グロ注意! 更にエグイのはナルサスの膝を踏み台にしたギーヴによるシャイニング牙突。御丁寧にも左手で柄尻を押さえることで剣の貫通力をあげています。上記のように結果的に密書の強奪に失敗したことで、魔導士の中でも低く見られがちなサンジェですが、ナルサスとギーヴの両名の本気の剣から逃げ遂せた戦闘力は高く評価されるべきかも知れません。惜しむらくはリベンジの際に毒手という『磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く性根の腐った技』に奔ったことでしょう。片腕でも地行術のほうに磨きをかけたほうが勝ちの目は高かったのではないでしょうか。
その地行術。冷静に考えると天井に戻る際に腕のほうが残る態勢というのは些か不自然です。頭から戻るのでしたら、普通は足が残るんじゃあないでしょうか。或いは天井からブラ下がる格好で水槽の中を探っていたのかも知れません。それはそれでもっとマヌケなポーズではありますが。
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