先々回の『花燃ゆ』の記事は、特に本編の内容に触れるでもない補足感想であったのも拘わらず、多くのコメントや、例年の大河感想レベルのアクセス数を頂戴致しました。本当にありがとうございます。如何に視聴率が一桁に突入したとはいえ、大河ドラマに対する世間の注目度は決して低くないということでしょう。まぁ、その期待を完全に裏切っている現状は如何にかならないのかと思いますが、今回は大河ドラマ関連ではあっても、感想記事ではないので、本編への批判は(なるべく)控えます。メインは毎年恒例のマスコミによる大河批判記事について。今年は感想記事で触れる機会がなかったので、ここでまとめてやることにしました。コメント返信や日記で書いたことが重複するかもですが、御容赦下さい。
ちなみに近年の批判内容はこちら。
『GO』 ⇒ 脚本家のゴーストライター疑惑
『平清盛』 ⇒ 画面と登場人物と海が汚い
『八重の桜』 ⇒ 会津弁が聞き取りにくい
『軍師官兵衛』 ⇒ ナレーションがオドロオドロシイ
どう考えても『GO』以外は言い掛かりの難癖。毎年のことですが、内容に関してマトモに触れた記事は殆ど皆無でした。そして、先日読んだ今年の大河ドラマの報道記事がこちら。
「『花燃ゆ』にNHK内からも終了望む声か 次期大河に豪華キャスト決定で」
『真田太平記』で幸村を演じた草刈さんの昌幸は俺得とか、大泉さんの信之は三枚目扱いされそうとか、コヒさんの秀吉は純粋に楽しみとか、鈴木さんの寧々はちょ~っと違うんじゃね~のかとか、肝心(?)の矢沢頼綱と小松姫は誰が演じるんだよとか、色々といいたいことはありますが、それよりも豪華キャストを揃えれば高視聴率を維持できるという意見が今でも幅を利かせていることが驚きですよ。今の視聴者、そんなに甘くないって。今日日、大河ドラマの感想を語っている人の多くは、脚本・演出・企画の善し悪しに重きを置いていますよ。勿論、キャスティングに触れることも多いでしょうけれども、作品の出来不出来を俳優の演技力に帰する論調で語っている人は少ないと思います。キャスティングで全てが決まるのであれば、キンキンが家康演じた『GO』も『政宗』レベルの成功を収めていないとオカシイ。私自身、ここ十年前後の大河ドラマで主演俳優が物語をダメにしたと思えたのは『新撰組!』と『義経』くらい。給料貰って記事書いている人間が、一般視聴者の遥か後方からマト外れな矢を射ている現状はどうにかならないのでしょうか。
続きましてはこれ。
「異議あり:松陰の『行動』への賛美、実は危うい」
最近、よく耳にする吉田松陰=〒□リスト説。まぁ、今年の大河ドラマを見ていると本当にそう思えてしまうのが問題なのですが、そんなんゆうたら、武力による政権奪取を目論んだ歴史上の人物は全員〒□リストになっちまうじゃないかよ。勿論、今の日本ではダメですよ。少なくとも、建前上は平和裏な手段に基く政権交代の方法が存在するのですから、その手続きを踏まない政権奪取は言語道断です。でも、当時はそうじゃないでしょう? 一滴の血も流さない政権交代の方法があったら、松陰もそうした筈ですよ。それがなかったから、ああするしかなかったんじゃないですか。そもそも、革命家なんてぇのは成功した〒□リストの謂いですからね。ここは暴言を承知で敢えて言わせて頂きます。
「阿呆が。一つ教えてやろう。〒□リストの〒□リストたる所以は〒□を起こしたからではない。〒□を起こしても政権を獲れなかったから、時の権力者や後世の歴史家共に〒□リストとそう呼ばれる。いいかッ、革命家は勝たなければ、〒□リストにしかなれやしない」
現代は兎も角、歴史上の人物を〒□リストという単語で一括りにするのはナンセンスの一言に尽きます。松陰を〒□リストと断ずるのであれば、会津藩も新撰組という白色〒□リストの雇用主として批判しなければいけません。このテの〒□リスト問答って本当に嫌なのよ。自分に気に食わない相手に〒□リストのレッテルを貼って、その意見を封じるのは、一昔前の『非国民』『恐露病』という文言と何ら変わりません。
最後はこちら。
「NHK大河『花燃ゆ』 大コケの背景に作品巡る政治的配慮あり」
いやぁ、毎年恒例の大河批判も遂に来るトコまで来たかという感じですね。まさかの政権批判。いや、マスコミは政権に媚びを売るよりは、マト外れでも批判しているほうが絶対に正しいと思いますが、これ、本編の出来不出来とは関係ない話じゃん。全く実名が登場しない記事の内容を百歩譲って信じるとしても、こんなもん、政権に媚を売った局のほうが悪いに決まってんだろ。私個人が現政権を如何なる目で見ているかについてはこの記事やこの記事を読んで頂くにしくはありませんが、それにしたって、こんな方法でしか政権批判できないような連中はジャーナリストやめちまえと思いますよ。そもそも、本作を現政権ヨイショ大河と位置づけていますが、
肝心の本編が主人公ヨイショになっていない
のですから、この記事そのものが理論崩壊していると評さざるを得ません。本作のヒロインや松陰を見ても、偉大な人間とは全く思えませんからね。ハッキリいって、自分の家族にいたら速攻で勘当するレベルですからね。現時点で一番マトモな人間の寿さんがヒール描写されている段階で、確実に長州マンセー大河じゃないですからね。まぁ、この記事が発表された時期を考えると、マトモに本編を見て書かれたモンじゃねーのは確定的に明らかなんですが、この大河記事にかぎらず、このテの稚拙な政権批判が横行しているから、某放送局が政府与党から体育館裏に呼び出される事態になっても、世間からは『マスコミの自業自得』とかいわれてしまうのでしょう。私個人は『新聞なき政府』と『政府なき新聞』の二者択一を迫られたら、躊躇いながらも後者を選ぶ人間ですが、
今時、豪華キャストで高視聴率をキープできるとか、
安直なレッテル貼りで歴史上の人物を評価するとか、
政治と全く関係ないドラマをダシに政権批判するとか、
そんなコトを吹聴している連中なんざ、フォローしたくてもできません。読者や視聴者に『権力の監視』を訴えたければ、傾聴に値する言葉を使って欲しいですね。
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毎年毎年、手を変え品を変える引き出しの多さは評価します
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