湯川学「どうぞ、僕を蹴落として下さい」ニコッ
本当にドラマ版の湯川は性格悪いな。
それはさて置き、今回は面白かったです。第5回の『念波る』よりも上。今季最高の話じゃないかと思いました。理由としては不可解事件を科学で検証するのではなく、科学を使った犯罪を暴くというスタンスが新鮮であったことかなぁ。ドラマにおける犯罪の科学考証って、現実のほうが遥かに創作を凌駕していて、リアリティを出すのが難しくなってきているんですよね。同時にTVで放送できる範囲の科学トリックは既に他の刑事もので出尽くした感がある。ネタとしては新規でも、ある程度、視聴者の予測の範囲に収まってしまう場合が多い。ドラマ版『ガリレオ』も第一期の頃はギリギリ、科学と創作に優位性がありましたが、今では『臨場』とか『遺留捜査』とか『相棒』とかで視聴者も慣らされてしまっているんじゃないでしょうか。
そんな中で今回の犯罪に用いられた技術は湯川曰く、既存の科学の概念を出ないシロモノ。でも、それはドラマの柱ではなかった。無差別に誰かを殺そうとしながらも、うまく始末できた相手のみを自分の端緒からの計画であったかのように偽装する工作。まぁ、小細工といってもいいですが、そうした発想が物語を面白くしていたと思います。でも、これ、模倣する奴が出てくるんじゃね? 別に本当に手を下さなくても、ネットとかで調べた事故で同じことができそうで怖い。
あと、冒頭で栗林さんが湯川への怨みを理由にホモ扱い犯人扱いされた時に湯川が庇いましたが、あれは、
湯川学「栗林さんにそんな非道いことができる(ような度胸も頭脳もある)わけがないだろう」
という意味があったと思う。そうでなければ、湯川があんな非論理的な擁護をする筈がない。岸谷も湯川の言葉の行間を読め。
次回は愈々、待ちに待った『聖女の救済』!
し、しかし、犯人を演じるのが天海祐希さん……う~ん、イメージと違う。確かに本作の犯人は芯の強さを感じさせなければいけないキャラですが、天海さんは芯だけじゃなくて全てにおいて強いイメージがあるんですよね。それと、草薙の出番がなさそうなんですが……それはアカンよな。