Quantcast
Channel: ~ Literacy Bar ~
Viewing all articles
Browse latest Browse all 909

『ハートキャッチプリキュア!』(再)第2回簡易感想(ネタバレ有)

$
0
0

先回は第1回なので記事の分量も通常並みでしたが、基本、簡易感想でいく予定でしたので、第13or14回くらいまでは短目になると思います。御了承下さい。今回の注目点は勿論、


史上最弱のプリキュア


というサブタイ&キャッチフレーズ。変身したのはよいのですが、緒戦はズタボロの敗北。絶望先生似の謎のイケメンさんが現れなかったらガチでヤバかった。物語序盤のブロッサムのドタバタっぷりは中の人が同じという理由もあってか『ニニンがシノブ伝』のシノブを思い出すんだよなぁ。あの作品では妖精(?)のポジションは若本さんでした。音速丸は男の欲望に忠実なマチズモの体現者。コッペさまを見たシプレ&コフレではありませんが、あれはあれでカッコイイです。

それはさて置き、創作劇における初めての戦いとは一番の見せ場ですので普通はカッコよく描くものです。これは『仮面ライダー』も同じですね。そのうちに敵がどんどん強くなってゆく。途中参戦した仲間にも追い越される。主人公は物語の中盤&終盤のパワーアップイベントで最強の座に至る。これがセオリー。でも、本作の主人公はデビュー戦で早々に土がつきました。板垣か。

単純にパワーを制御できない&戦い方が判らないというのもあるのでしょうが、それは他のプリキュアでも条件は同じ。ハッピーは気合で何とかしましたからね。つぼみの場合は引っ込み思案の性格が露骨に出たというのが一番の理由といえるでしょう。つぼみは自分の力を信じられない。信じられない力は制御できない。そういう構図でしょうね。他にはコミュニケーション力の不足もあるんじゃないかと思います。戦いも立派なコミュニケーションですしね。実際、ブロッサムの戦闘っぷりを見ると悪くない。特に徒に拳を用いず、掌底を中心とした打撃の組立は玄人の発想です。ぶっちゃけ、プリキュアになりたてのピーチとかハッピーとかピースのほうがはるかに戦闘に向いていなかった。実はブロッサムは結構強いのですよ。でも、本作ではつぼみのチェンジ願望=自分を信じる心&コミュニケーション能力の向上という命題もありますので、それが未熟な現時点ではプリキュアの力も十全に発揮できないということだと思いました。

尚、ブロッサムはチェンジ願望を叶えていく毎に戦闘能力も高まっていくのですが、作中最弱というポジションは最終回まで変わりませんでした。つぼみが成長しなかったのではなく、


サンシャインムーンライトという途中参戦&復帰の仲間が反則レベルに強かったから


でしょう。ついでにいえば、キャラの濃さでも、


正規パートナーの来海えりか愛すべき弄られキャラであった


ため、凡ゆる面で主人公のつぼみがワリを喰う格好になりました。特にえりか人気はスタッフも想定してなかったんじゃないかなぁ。描いているうちにキャラがどんどん暴走していった気がしますね。ただし、物語後半において戦闘以外の面でチームを支えていたのは間違いなくつぼみです。つぼみは先頭にたってカチコミを食らわすのではなく、誰かを支えるタイプの主人公でした。主人公プリキュアとしては稀有な存在といえるでしょう。その分、えりかが主人公らしくなったのは『ASDX3』で描かれた通りです。

つぼみは決して最弱のプリキュアではない。格闘技でいえばプロモーターの意向でデビュー戦の勝ち星に恵まれなかった&周囲がガチンコで強過ぎる連中ばかりであったのが不運でした。


ニニンがシノブ伝 (1) (Dengeki comics EX)/メディアワークス
¥714
Amazon.co.jp

Viewing all articles
Browse latest Browse all 909

Trending Articles