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『相棒13』第6回『ママ友』簡易感想(ネタバレ有)

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甲斐享「ママ友も色々と大変ですね」

大変じゃないのは特命係だけですからね。

ママ友にかぎらず、人間関係とは何処にいってもついて回るものです。腹の底には含む所があっても表面上は調子をあわせたり、家族のために感情を殺したりするという、今回のママ友たちの関係性も、職場に置き換えると特殊でも何でもないですよね。相手が誰であっても我が道を征く杉下や、親子関係がどうであれ、警察庁次長の息子であるカイト君には判らないかなぁ。そもそも、ママ友という言い方がアレなだけで、これを『御近所づきあい』と考えると、大変なのは『よくあること』なんじゃないでしょうか。勿論、職場や御近所づきあいやママ友の間でのイジメや囲い込みを肯定しているワケではありません、念のため。
今回は出だしは結構興味を惹いたのですが、途中から尻すぼみ。アリバイに関しても、遠景&子供が証言にした目撃情報はアテにならないという二時間サスペンスもののレベルでした。まぁ、犯人も自ら偽装メールでトリックを施していたので、一応、恰好はつきましたけれども、見ている側は『陸君が見たのは犯人の変装』=『その時間にアリバイがある人間が犯人』というロジックでスルッと犯人が判っちゃったからなぁ。如何に作中の杉下やカイト君が知る術がないこととはいえ、見ている側としては些か興醒め。佐々木さんが生きていたから何とか変化をつけて終わらせられたとはいえ、奇を衒った感がある割にベタ過ぎるオチ。コーヒーポッド越しの課長とか、カメラのアングルでは色々と面白い技があったのに残念。今回のポイントは1つ。

1.疑心暗鬼

結局、誰も彼も勝手に相手の思惑を忖度して、勝手に委縮して、勝手に絶望して、勝手に犯行に及んでいました。人間関係ではよくある構図とはいえ、もう一言二言つけ足したり、確認をしておけば、こんな悲劇(というほどのことでもないか)に至らずにすんだ筈です。日本人の信条は察しと思いやりとはいえ、直接に言葉を交わしたほうが遥かに多くの情報を交換できるのは確か。言葉の選択は慎重を期すに越したことがありませんが、意味もなく黙り込んでいるよりも遥かに有益でしょう。それが子供のためであれば猶更です。まずは『子供のため』という杉下の総括に珍しく首肯できました。
ちなみに謎の佐々木さんを演じた三輪ひとみさんは『7人の容疑者』以来の御出演。懐かしい。佐々木さんが生きていたのはちょっと驚きでしたが、芹沢君絡みの事件も被害者(今回のは加害者でもありましたが)は生きていたからなぁ。それを思い出してしまいました。

次週は特番でお休み。何かカイト君がエラい目に遭いそうですが、カイト君のピンチに見せかけて、実は杉下がカイト君の力を欲するという構図になると嬉しいです。相棒あっての杉下であることを示せますからね。
今夜も『名探偵モンク』を見て寝ます。ゲストキャラの吹き替えが田中敦子さんなんですよね。耳福耳福。

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